小野 正穂

子供の頃、近くの公園に松林があった、落ち葉の下に白い筋まじりの赤褐色の粘土を見つけた。
その表面に指を押し付けてパチンコ台をつくった。
落とし穴、橋、ジャンプ台、トンネルがゴールを阻む。
仲間が集まりビー玉を転がして遊んだ。
だが彼らのビー玉はなかなかゴールまでたどり着かない。
秘策があったのだ、ちょっと左にスピンをかけビー玉を落とす事。 このパチンコ台は私の傑作粘土細工のひとつだ。

『土とともに、火とともに、わくわくしながら』 かろやかにスピンをかけて。

陶歴

1947年
福島県郡山市に生まれる
1981年
愛知県立瀬戸窯業高校陶芸専攻科修了
1982年
工業技術院名古屋工業技術試験所にて釉薬・デザインを学ぶ
1983年
栃木県益子町にて、成井立歩氏に師事
1986年
栃木県益子町に築窯、独立

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