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益子陶器市 2026 秋(10/31〜11/3)完全ガイド

Autumn 2026第114回

2026年 秋の益子陶器市

  1. 10月31土
  2. 11月1日
  3. 11月2月
  4. 11月3火・祝

開催まで あと20日 会期 4日間

  • 無料入場料
  • 駐車場が満車になりやすい初日・2日目・土日祝は特に
  • 町全体が会場テントは城内坂〜陶芸メッセに多い
  • テント800以上+販売店約50店舗
  • 約60万人春秋合わせた来場者(陶器市公式サイト)
  • 4〜5時間メインエリアの目安(全エリアは丸1日)
益子陶器市 縁側市の工芸品

本記事は、栃木県益子町で1974年より陶器ギャラリーを営む「陶庫」が、産地に根ざした一次情報をもとに執筆しています。

益子陶器市とは

益子陶器市は、栃木県芳賀郡益子町で毎年春と秋の年2回開催される陶器の販売イベントです。春はゴールデンウィーク(4月下旬〜5月上旬)の約8日間、秋は11月3日「文化の日」前後の約4日間にわたって開かれ、春秋合わせて約60万人が来場します。

会場は城内坂(じょうないざか)地区と道祖土(さやど)地区を中心に町全体へ広がり、常設の販売店約50店舗に加え、800以上のテントが立ち並びます。益子焼の窯元や作家に加えて全国各地の陶芸家が出店するため、一つの会場で多産地の器に触れられる規模は国内でも最大級です。

テントでは作り手本人が店頭に立っていることが多く、素材のこと、焼き方のこと、使い方のことを直接聞くことができます。ネットの商品写真ではわからない、手に持ったときの重さや口当たりを自分で確かめてから買えるのが、現地に足を運ぶ一番の理由です。

益子陶器市の歴史

  1. 1966年4月 益子焼窯元共販センターの「バーゲンセール」として始まる。
  2. 1970年11月 秋にも「益子焼陶器市」が始まり、年2回開催が定着。
  3. 1978年 益子陶芸村でも独自の陶器市が始まる。
  4. 1981年4月 NHK朝の情報番組で全国生中継。陶器市実行委員会が発足。
  5. 1982年 町内で別々に開かれていた陶器市が「益子焼大陶器市」として統合。
  6. 2011年春 東日本大震災から2か月足らずで、会期を3日短縮して開催。
  7. 2020〜21年 コロナ禍で計4回中止(代わりに「益子Web陶器市」を実施)。2022年に再開。
  8. 2026年春 第113回。
歴史をくわしく読む(始まり・春秋2回開催へ・NHK全国放送・震災からの復興)

始まりは共販センターの「バーゲンセール」

益子陶器市の起源は1966年(昭和41年)4月にさかのぼります。発足間もない「益子焼窯元共販センター」が宣伝を兼ねて開いた「バーゲンセール」が最初です。益子では前例のない試みでしたが、予想を超える来場者と売上があり、翌年以降も継続開催されるようになりました。

春秋2回開催へ

当初は春のゴールデンウィーク中のみの開催でしたが、1970年(昭和45年)11月から秋にも「益子焼陶器市」が始まり、年2回開催が定着します。この頃、上野駅〜益子駅間に国鉄の臨時列車が運行されるようになり、東京方面からの来場者が増え始めました。

同じ時期、塚本製陶所でも「青葉まつり」と題した陶器市が開かれ、1978年(昭和53年)からは益子陶芸村でも独自の陶器市が始まっています。当時は益子町内の複数会場で、それぞれ別々の陶器市が行われていました。

NHK全国放送と陶器市の一本化

1981年(昭和56年)4月、NHK朝の情報番組『フレッシュロータリー』で益子町からの全国生中継が行われます。翌日から来場者数が跳ね上がり、これをきっかけに「陶器市実行委員会」が発足。駐車場の整備や案内板の設置が始まりました。

翌1982年(昭和57年)、益子観光協会も加わり、共販センター・塚本製陶所・益子陶芸村で別々に開催されていた陶器市が「益子焼大陶器市」として統合されます。益子町全体を一つの会場とする現在の形は、ここで確立されました。

震災からの復興

2011年(平成23年)3月11日の東日本大震災は、益子にも大きな被害をもたらしました。町内の窯元や販売店では大量の陶器が割れ、40〜50基の窯が損壊・崩壊。作品の7〜8割を失った作家もいたと言われています。

震災から2か月足らずの2011年春、会期を3日短縮して益子陶器市は開催されました。全国からの支援と、益子の人々が窯や工房を立て直した力によるものです。その後、2020年春から2021年秋まではコロナ禍により計4回が中止となり(代わりにオンラインの「益子Web陶器市」を実施)、2022年に再開しました。

60周年を迎えた日本屈指の陶器市

2026年春で第113回。「とちぎのまつり100選」にも選ばれています。近年はSNSを通じて若い世代の来場が目に見えて増えており、私たち陶庫の店頭でも、20代〜30代のお客様が器を選ぶ姿が年々多くなっています。

2026年の開催情報

春の陶器市(第113回)

開催期間: 2026年4月29日(水・祝)〜 5月6日(水・振休)

会場: 栃木県益子町内各所(城内坂地区・道祖土地区を中心に町全体)

出店規模: 販売店約50店舗 + テント800以上(陶器市公式サイト)

入場料: 無料

主催: 益子陶器市実行委員会(益子町観光協会)

問い合わせ: TEL 0285-70-1120

秋の陶器市(第114回)

開催期間: 2026年10月31日(土)〜 11月3日(火・祝)

開催時間: 9:00〜17:00(最終日は16:00まで)

会場: 春と同じ

出店規模: 販売店約50店舗 + テント800以上(陶器市公式サイト)

春はゴールデンウィークと重なり、会期も約8日間と長めです。秋は会期が4日間と短いぶん人出が集中し、混み合います。紅葉が始まる時期でもあるので、町歩き自体が気持ちの良い季節です。

秋の会期は春の半分

春(ゴールデンウィーク) 秋(11月3日前後)

会期
春(ゴールデンウィーク) 約8日間
秋(11月3日前後) 4日間

秋は会期が4日間と短いぶん人出が集中し、混み合います。

会場の歩き方

陶器市期間中の城内坂通り。陶庫の木造商家と石蔵の前を多くの来場者が歩いている
陶器市期間中の城内坂通り(陶庫前)

エリアの全体像

会場の位置関係と、初めての方の回り方
北が上。城内坂通りが東西に走り、テントが最も多いのは城内坂通りから陶芸メッセ・益子にかけて。西寄りの北側に陶庫と日下田藍染工房、中ほどの北側に陶芸メッセ・益子(陶芸の丘)と益子陶芸美術館、東端の北側に共販センターがある。通りは共販センターの先で北東へ曲がり、里山通りとして道祖土へ続く。道祖土エリアは共販センターの北東で窯元が点在し、北に益子参考館がある。南東にワグナー・ナンドール アートギャラリーと益子観光南駐車場。初めての方は共販センター周辺から城内坂通りを西へ歩き、そのあと陶芸メッセか道祖土へ足を延ばす。 P P P P P 陶庫 日下田 藍染工房 益子陶芸美術館 共販センター ここから 益子参考館 ワグナー・ナンドール アートギャラリー 南駐車場 陶芸メッセ・益子 道祖土エリア 窯元が点在 城内坂エリア 城内坂通り 里山通り 1 2 ↑ 宇都宮方面 ← 益子駅方面 笠間方面 → N

テントが最も多いエリア(城内坂から陶芸メッセ・益子)

  1. 1共販センター周辺から城内坂通りを西へ歩くと、陶器市の全体像がつかめます
  2. 2その後、陶芸メッセ方面か道祖土方面のどちらかへ足を延ばすのが無理のないルートです

陶庫の「TOKO MAP」をもとにした位置関係の図です(北が上・縮尺は目安)。正確な会場図は益子陶器市公式サイトの陶器市マップでご確認ください。

会場は益子町の中心部を東西に走る「城内坂通り」がメインストリートで、そこから周辺に広がります。テントが最も多いのは、城内坂から陶芸メッセ・益子にかけてです。

城内坂(じょうないざか)エリア

陶器市の中心。通りの両側に常設の陶器販売店やギャラリーが連なり、陶器市期間中はさらに多くのテントが加わります。

道祖土(さやど)エリア

城内坂の東端から北東方向へ広がるエリア。道祖土和田窯(Sayado Wadagama)をはじめ窯元が点在する地区で、窯場に近い空気の中で器を見ることができます。

陶芸メッセ・益子エリア

益子陶芸美術館を中心とした文化施設エリア。共販センターの裏手に位置し、広い敷地にテントが並ぶほか、美術館では濱田庄司や島岡達三など益子ゆかりの陶芸家の作品を常設展示しています。

木々に囲まれた広場に白いテントが並び、多くの来場者が行き交っている
陶器市期間中の益子陶芸美術館前のテント村(2023年春) 写真:FukuroWaraw/Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)

おすすめの回り方

初めての方は、まず城内坂通りへ

共販センター周辺を起点に、城内坂通りを西へ向かって歩くだけで、陶器市の全体像がつかめます。その後、陶芸メッセ方面か道祖土方面のどちらかに足を延ばすのが、無理のないルートです。

リピーターの方は、メイン通りの外へ

城内坂を外れた裏通りや少し離れたエリアにも作家が出店していることがあります。事前に公式サイトの出店者情報やSNSで気になる作家をチェックし、地図にピンを打っておくと効率的です。

2日間滞在の方は、笠間との「はしご」も

春の陶器市期間中は、茨城県笠間市で「笠間の陶炎祭(ひまつり)」が同時開催されます。益子と笠間は車で約40分の距離。年によっては両市を結ぶシャトルバスも運行されており、2つの産地を巡る1泊2日のプランは人気があります。

アクセス

東京方面からの主な行き方
手段所要時間費用の目安備考
車(北関東道・真岡IC)ICから益子町中心部まで約25〜30分桜川筑西ICからは約20〜30分。初日・2日目・土日祝は周辺駐車場が満車になりやすい
真岡鐵道(小山・下館乗り換え)東京駅から約2時間半〜3時間半益子駅から会場まで徒歩約15〜20分。巡回バス1回200円(小学生以下100円、11/2は運休)
JR宇都宮駅+路線バス宇都宮駅から約1時間片道1,350円東北新幹線停車駅。西口から関東自動車のバス。10/31・11/1・11/3は東口から直行バス(予約制・1,500円)も
高速バス「関東やきものライナー」約2時間半〜3時間片道 現金2,600円/キャッシュレス2,400円秋葉原駅発・笠間経由・益子発着は1日2便(土日祝3便)。陶器市期間は東京駅八重洲口発の直行便(3,000円)も運行予定。益子駅バス停は10/25(予定)まで休止中で、旧国道294号線の臨時バス停(関東自動車「益子新町」と同じ場所)で乗り降り
日帰りバスツアー滞在2〜5時間程度新宿・東京・上野・池袋・横浜・大宮・千葉など首都圏各地発

2026年9月30日時点の公式情報をまとめたものです。最新の運賃・ダイヤは各社の公式情報でご確認ください。

鉄道の一例(10/31 東京駅6:51発 → 益子駅9:36着・在来線のみ)

  1. 東京駅 → JR宇都宮線
  2. 小山駅 乗り換え → JR水戸線
  3. 下館駅 乗り換え → 真岡鐵道
  4. 益子駅 → 城内坂方面へ
  5. 陶器市会場 徒歩約15〜20分

車でのアクセス

北関東自動車道経由(推奨)

東北自動車道からも常磐自動車道からも北関東自動車道に接続できます。

「真岡IC」下車 → 益子町中心部まで約25〜30分(通常時)

「桜川筑西IC」下車 → 益子町中心部まで約20〜30分(通常時)

東京方面からは、東北道・栃木都賀JCT経由と、常磐道・友部JCT経由の2ルートがあります。

陶器市期間中の渋滞

土日祝日は周辺道路が混雑します。陶器市公式サイトによると、初日の午前中は特に混雑し、午後は比較的混雑が緩和して駐車場も空き始める傾向があります。陶庫の実感としても、初日・2日目と土日祝日は、会場周辺の駐車場が満車になりやすい傾向があります。車でお越しの場合は、離れた駐車場と巡回バスの組み合わせや、電車・高速バスもご検討ください。なお、11月2日(月)は巡回バス・シャトルバスが運休し、無料の臨時駐車場の多くも利用できません。陶庫の会員制コミュニティクラブ「TOKO CLUB」の会員様は駐車場予約サービスを実施しています。年会費などはございませんのでこの機会にぜひご登録ください。

電車でのアクセス

真岡鐵道

JR「小山」駅またはJR水戸線「下館」駅で真岡鐵道に乗り換え、「益子」駅下車。益子駅から陶器市メイン会場まで徒歩約15〜20分。巡回バスもあります(1回200円・小学生以下100円。運行は10/31・11/1・11/3で、11/2は運休)。

東京駅から益子駅まで:乗り換え込みで約2時間半〜3時間半

参考:東京駅6:51発 → 益子駅9:36着(10/31の在来線のみの一例。小山まで東北新幹線を使うと、東京駅6:40発で益子駅8:53着)

真岡鐵道は本数が少ないため、事前のダイヤ確認は必須です。陶器市期間中にフリー切符が販売されることもあります。

JR宇都宮線+路線バス

JR宇都宮駅(東北新幹線停車駅)の西口から、益子町中心部行きの関東自動車の路線バスが出ています(所要約1時間、片道1,350円)。陶器市期間中(10/31・11/1・11/3)は、宇都宮駅東口から陶芸の丘西駐車場への直行バス(予約制・1,500円・1日1往復)も運行されます。

高速バス

秋葉原駅発の高速バス「関東やきものライナー」(茨城交通)が、笠間経由で益子駅まで運行しています(所要約2時間半〜3時間、片道 現金2,600円/キャッシュレス2,400円)。益子発着は1日2便(土日祝は3便)です。陶器市期間中(10/31〜11/3)は、東京駅八重洲口発の直行便(笠間経由・大人3,000円。陶器市会場入口・城内坂下・益子駅で降車)も運行予定です。座席予約制の便もあるため、茨城交通の公式サイトで事前にご確認ください。※益子駅ロータリーの工事のため、関東やきものライナーの益子駅バス停は2026年10月25日(予定)まで休止しています。休止中は旧国道294号線の臨時バス停(関東自動車「益子新町」バス停と同じ場所)で乗り降りします。工事が延びる場合がありますので、茨城交通の運行情報をご確認ください。

バスツアー

陶器市期間中は、新宿・東京・上野・池袋・横浜・大宮・千葉など首都圏各地から日帰りバスツアーが出ています。滞在時間は2〜5時間程度が一般的。旅行会社各社のサイトで「益子陶器市 バスツアー」と検索してください。

駐車場情報

陶器市期間中、益子町内各所に有料・無料の駐車場が設置されます。

有料駐車場(会場に近い)

町営の有料駐車場は、普通車1,000円です。

益子観光南駐車場(268台)
会場中心部に近い町営駐車場。24時間入庫でき、料金の徴収は6:00〜18:00です。バイク用駐車場(無料)もあります。

陶芸の丘駐車場(東340台・北210台)
利用時間は7:00〜18:00(10/31のみ6:00から)。東は7:00前に入庫した場合、出庫時に精算します。

道祖土交差点駐車場(220台)
利用時間は6:00〜18:00です。

無料駐車場(やや離れた場所)

町民会館(150台)・役場(150台)・益子中学校グラウンド(320台)などに、無料の臨時駐車場が設けられます。多くは10/31・11/1・11/3の3日間のみで、11月2日(月)は利用できません。町民グラウンド(250台)は4日間とも利用できる予定です。

田野地区臨時駐車場(500台・無料)からは、会場の陶芸の丘西駐車場までシャトルバス(1回200円・小学生以下100円、約15分)が運行します(10/31・11/1・11/3のみ)。

駐車場の一覧と当日の空き状況は、益子陶器市公式サイトの駐車場情報でご確認ください。

事前予約制駐車場

陶器市公式サイトによると、事前予約制の「タイムズB益子町益子第1駐車場」(1,300円・タイムズ会員登録が必要)があり、10月18日から順次予約が始まります。

駐車場利用のコツ

初日・2日目と土日祝日は、会場周辺の駐車場が満車になりやすい傾向があります。離れた駐車場に停めた場合は巡回バス(1回200円・小学生以下100円)を使ってください。11月2日(月)は巡回バスが運休します。

一つ見落としがちなのは、帰りの荷物です。器を買い込むと両手が塞がるほどの重さになります。車までの距離も考えて駐車場を選ぶのが賢明です。

陶器市期間中の主な駐車場(2026年秋)
駐車場台数料金備考
益子観光南駐車場(町営)268台1,000円24時間入庫可(料金の徴収は6:00〜18:00)。バイク用は無料
陶芸の丘駐車場 東(町営)340台1,000円7:00〜18:00(10/31のみ6:00から)。7:00前の入庫は出庫時に精算
陶芸の丘駐車場 北(町営)210台1,000円7:00〜18:00(10/31のみ6:00から)
道祖土交差点駐車場220台1,000円6:00〜18:00
町民会館・役場・益子中学校グラウンドほか無料10/31・11/1・11/3のみ。11/2は利用できません
田野地区臨時駐車場500台無料10/31・11/1・11/3のみ。会場までシャトルバス(1回200円)
町民グラウンド臨時駐車場250台無料4日間とも利用できる予定
タイムズB益子町益子第1駐車場(事前予約制)1,300円10/18から順次予約開始。タイムズ会員登録が必要

2026年9月30日時点の益子陶器市公式サイトの情報です。一覧と当日の空き状況は公式サイトの駐車場情報をご確認ください。

陶器市を楽しむための準備と持ち物

服装と持ち物チェックリスト

服装

  • スニーカー 会場は広く未舗装の場所も多い
  • リュックかショルダー 両手が空く鞄で
  • 重ね着できる上着 朝晩と日中の温度差に

持ち物

  • 現金を多めに 現金のみの店がまだ多い
  • エコバッグと緩衝材 器同士がぶつからないように
  • レインコート 雨でも開催・両手が空く
  • 日焼け止め・帽子 屋外を長時間歩く
  • モバイルバッテリー マップ確認や決済で消耗

服装

靴は歩きやすいものを。会場は広く、舗装されていない場所も多いため、スニーカーが基本です。ヒールやサンダルでは半日で足が限界になります。

鞄はリュックかショルダーバッグ。器を手に取って見る場面が多いため、両手が空く鞄でないと不便です。

重ね着できる服装。春は日中と朝晩の温度差が大きく、秋も同様です。脱ぎ着しやすい上着が一枚あると安心です。

持ち物

現金:キャッシュレス対応のテントは増えていますが、現金のみの店がまだ多いのが実情です。会場周辺のATMは陶器市期間中に行列ができることもあるため、事前に多めに引き出しておいてください。

エコバッグ・大きめのトートバッグ:購入した器を入れるために必須です。緩衝材(新聞紙やプチプチ)も持参すると、袋の中で器同士がぶつかるのを防げます。

日焼け止め・帽子:陶器市は屋外を長時間歩きます。秋でも日差し対策があると安心です。

折りたたみ傘またはレインコート:雨でも陶器市は開催されます。両手を空けたいなら傘よりレインコートが便利です。

モバイルバッテリー:会場マップの確認、作家のSNSチェック、キャッシュレス決済と、スマートフォンの消耗が早い一日になります。

陶器市での器の選び方

選ぶときに意識したいこと

まず手に取る。陶器市に来た意味の大半はここにあります。持ったときの重さ、手への馴染み、高台(底の部分)のぐらつきの有無、カップなら口縁の厚みと口当たり。写真ではわからない情報は、触れば数秒でわかります。

「何に使うか」を先に決めておく。「この皿にはサラダを盛る」「この湯呑みで毎朝お茶を飲む」と具体的にイメージできる器は、家に帰ってからもよく使います。目的なく「きれいだから」で買った器は、棚の奥にしまいがちです。

作家に聞く。電子レンジに入れていいか、食洗機は使えるか、使い始めに何か手入れが要るか。気になることはそのまま聞いてください。作家が自分で店頭に立っている陶器市だからこそできることです。

初日に固執しすぎない。たしかに人気作家の作品は初日午前に売り切れることがあります。ただ、多くのテントでは会期中に商品を補充しますし、「初日の朝に行かなければ」と無理をする必要はありません。

柿色・淡い緑・白の釉薬の碗や皿、カップを真上から写した写真
益子焼の伝統釉薬(糠白・柿・飴ほか)のうつわ

陶器市期間中の陶庫

  • 屋外の木のテーブルに並ぶ緑・白・茶の釉薬の皿や碗と、手に取って見る来場者
    陶器市期間中の陶庫・屋外の展示
  • 大谷石の石蔵ギャラリー。段状の石の台に器が並ぶ
    石蔵ギャラリー(光と温度が一定の屋内)

陶庫は、1974年の創業以来、益子のメインストリートである城内坂通りに面した大谷石の石蔵(もとは米蔵)で営業しています。隣には大正末期の商家を改装したギャラリーもあります。陶器市期間中も通常通り開いており、展覧会形式で作家の作品を展示販売しています。

屋外のテントとは異なり、石蔵の中は光と温度が一定です。30名以上の益子焼作家の作品を常時取り扱っているほか、陶庫のオリジナルブランド「道祖土和田窯」(Sayado Wadagama)の器もご覧いただけます。テントを回って目が疲れたときに、ふらりと立ち寄っていただければと思います。

宅配便・手荷物預かり

ポケットパーク(陶庫横)に宅配便の取り次ぎ・手荷物預かり所が設置されます。(開催年によって異なります)器が増えて持ちきれなくなったら、ここから自宅に送ることもできます。

会場周辺の見どころ

益子陶芸美術館 / 陶芸メッセ・益子

白い大屋根の下に石張りの壁が続く建物の入口。壁に展覧会の案内パネルが掛かる
益子陶芸美術館 写真:Abasaa/Wikimedia Commons(パブリックドメイン)

共販センターの裏手、約3.5万平方メートルの敷地に、益子陶芸美術館・旧濱田庄司邸・登り窯などが集まります。人間国宝・濱田庄司と島岡達三の作品を所蔵するほか、現代作家の企画展も定期開催。ミュージアムショップ併設のサロンでは、好きな益子焼のカップを選んでコーヒーを飲むことができます。

日下田藍染工房

床に埋め込まれた丸い藍甕が並び、濃い藍色の染め液が見える。甕の間に木の蓋が置かれている
日下田藍染工房の藍甕(2010年春の陶器市期間中) 写真:salchuiwt/Flickr(CC BY-SA 2.0)

江戸時代の寛政年間(1789〜1801年)に創業した藍染工房。築200年以上の建物内に72の藍甕(あいがめ)が並ぶ光景は、創業当時とほぼ変わりません。建物(日下田邸)は栃木県指定有形文化財、藍染め甕場は栃木県指定有形民俗文化財です。陶器市会場からも近く、器を見る合間に立ち寄りやすい場所です。

ワグナー・ナンドール アートギャラリー

竹の植え込みの奥に木造の平屋が建ち、手前に黒いブロンズ像が立つ
ワグナー・ナンドール アートギャラリー 写真:Abasaa/Wikimedia Commons(パブリックドメイン)

「陶芸メッセ入口」バス停から徒歩約5分、雑木林に囲まれた丘の上にある邸宅美術館です。ハンガリー出身の彫刻家ワグナー・ナンドール(Wagner Nándor、1922〜1997年)が1969年に来日し、1970年に益子にアトリエを構えて、亡くなるまで創作の拠点としたアトリエと庭園がそのまま公開されています。彫刻、テラコッタ、絵画、陶器のほか、自ら設計した茶室や学生寮も見学できます。

代表作「哲学の庭」は、宗教・哲学・法を象徴する人物像を同心円上に配した群像彫刻で、ブダペスト(ゲッレールトの丘)と東京(中野区・哲学堂公園)にも設置されています。1975年に日本国籍を取得し、益子の土と向き合い続けた作家の仕事場を、そのままの空気の中で見られる場所です。

開館は春季展(4月15日〜5月15日)と秋季展(10月15日〜11月15日)の年2回。定期展以外の期間は事前予約制。入場料は大人1,500円、高校・大学生1,000円、中学生以下無料。

益子参考館

瓦屋根の長屋門の中央に「益子参考館」の額が掛かる
益子参考館の長屋門 写真:Abasaa/Wikimedia Commons(パブリックドメイン)

濱田庄司が生前に蒐集した国内外の工芸品を所蔵・展示する資料館。濱田が実際に使っていた八室の大登り窯(益子町指定有形文化財)も見学できます。益子焼の歴史や民藝の背景を知りたい方には、陶芸美術館と合わせて訪れることをおすすめします。

宿泊について

益子エリアの宿泊施設は数が限られており、陶器市の時期は早い段階で満室になります。宿泊を考えている場合は、2〜3か月前の予約を目安にしてください。

益子町内の主な宿泊施設

益子温泉 益子舘 里山リゾートホテル:益子焼の浴槽や器を取り入れた、里山の温泉ホテル。益子の里山に囲まれたロケーション。

益古時計:益子駅から車で約6分のプチホテル(ベッド&ブレックファースト形式)。1階にカフェ&ギャラリーを併設。

フォレスト益子:益子県立自然公園「益子の森」内の宿泊施設。天体観測施設も併設。

近隣エリアでの宿泊

益子町内で宿が取れない場合は、宇都宮市・真岡市・笠間市が選択肢になります。宇都宮市は宿泊施設が豊富で、宇都宮餃子を楽しむ目的で宿泊先に選ぶ方もいます。宇都宮駅から益子までは路線バスで約1時間です。

益子陶器市と笠間の陶炎祭

春の陶器市シーズンには、隣の茨城県笠間市で「笠間の陶炎祭(ひまつり)」が同時期に開催されます。

益子焼と笠間焼には歴史的なつながりがあります。益子焼の祖・大塚啓三郎が笠間で製陶技術を学んだことから、笠間は益子の「兄産地」と呼ばれてきました。2020年には両産地が日本遺産「かさましこ ~兄弟産地が紡ぐ"焼き物語"~」に認定されています。

笠間焼は益子焼に比べてきめが細かく粘りのある土を使い、作風が自由で多彩なのが特徴。同じ「兄弟産地」でも器の表情はかなり異なるため、両方を見比べてみると、焼き物の土地ごとの個性がよくわかります。

車での移動なら約40分。過去にはシャトルバスが運行された年もあります。

よくある質問

Q: 雨が降っても開催されますか?

はい、雨天でも開催されます。テントでの販売は通常通りですが、足元がぬかるむ場所があるため、防水の靴とレインコートを準備してください。傘よりレインコートのほうが両手を使えて便利です。

Q: 子ども連れでも楽しめますか?

会場内にオムツ替え・授乳スペースが設置されています。陶芸体験ができる工房もあるので、小学生くらいのお子さんなら一緒に楽しめます。ベビーカーは場所によっては押しにくいため、抱っこ紐との併用をおすすめします。

Q: ペットの同伴は可能ですか?

屋外会場ではリード着用で連れ歩くことは可能です。ただし、混雑する日は足元が見えにくいため注意が必要です。店舗やテントへの入場可否は各店の判断によります。

Q: どのくらいの時間が必要ですか?

メインエリアだけで4〜5時間。全エリアを回るなら丸1日。2日あれば、陶器市に加えて陶芸美術館や周辺スポットにも足を運べます。

Q: ATMはありますか?

会場周辺コンビニATMや銀行はありますが、陶器市期間中は混雑します。現金は事前に多めに用意しておくほうが確実です。

Q: 購入した器を配送できますか?

はい。ポケットパーク(陶庫横)の宅配便取り次ぎ所から発送できます。多くの店舗やテントでも個別に配送対応しているので、購入時に確認してください。(開催年によって異なります。)

Q: 春と秋、どちらがおすすめですか?

初めてなら春。出店数が多く、活気があります。秋は会期が短いぶん、混み合います。春と秋で出品する作品を変える作家も多いため、両方訪れる方もいます。

実用リンク集

益子陶器市公式サイト: https://toukiichi.mashiko-db.net/

益子町観光協会: http://blog.mashiko-kankou.org/ceramics_bazaar/

益子町公式サイト(陶器市ページ): https://www.town.mashiko.lg.jp/page/page000110.html

関東やきものライナー(高速バス): 茨城交通ホームページにて運行情報を確認できます。

陶器市マップ(PDF): 秋(第114回)版は、できあがり次第、公式サイトで公開予定(出店者情報は10月中旬公開予定)。会期中は各案内所でも配布

益子焼に出会える場所

陶器市の時期以外にも、益子焼に触れることはできます。

陶庫は1974年の創業以来、大谷石の石蔵と大正末期の商家を生かした店舗で、30名以上の益子焼作家の作品を展覧会形式で展示販売しています。年間約24回の展覧会を開催するほか、益子焼の歴史を知ることができる「合田好道記念室」も併設。オリジナルブランド「道祖土和田窯」(Sayado Wadagama)の器も常時お取り扱いしています。


本記事は、栃木県益子町で1974年より陶器ギャラリーを営む「陶庫」が、産地に根ざした一次情報をもとに執筆しています。記載情報は2026年9月30日時点のものであり、最新の開催情報は益子陶器市公式サイトをご確認ください。

Visit / 来店のご案内

栃木県芳賀郡益子町城内坂2

3〜10月 10:00–18:00 / 11〜2月 10:00–17:00(年末年始休)

アクセス・営業案内を見る VISIT